韓国でモバイルバッテリーでスマホを充電している様子

韓国にモバイルバッテリーは持っていける?持っていくべき?【飛行機内の持ち込み制限も解説】

2023/09/06 2024/09/17

本記事では、韓国にモバイルバッテリーを持っていく際の注意点や購入できる場所について解説します。

渡韓する際の持ち物として、スマホのモバイルバッテリーは必需品です。観光でも仕事でも、地図検索やアプリの使用など、常にスマホを使う場面は多くあります。途中でスマホの電源が切れてしまっては大変!

そうならないためにもモバイルバッテリーが必要ですが、モバイルバッテリーを持ち込む際には、いくつかの注意点があります。飛行機の持ち込み規定から、記事後半では、韓国でモバイルバッテリーが購入・レンタルできるスポットも紹介。ぜひ、最後まで読んで参考にしてください。

韓国渡航時は注意!モバイルバッテリーは飛行機への預け入れ不可

韓国へモバイルバッテリーを持っていく人

モバイルバッテリーは、スーツケースなどに入れた状態で、飛行機の貨物室への預け入れができません。モバイルバッテリーは、手荷物で危険物に分類されているためです。

充電式のモバイルバッテリーに主に使用されるリチウムイオン電池や、使い切りのバッテリーに使用されるリチウム金属電池は、熱暴走によって発火にいたるおそれがあります。主に、衝撃や損傷などが原因で熱暴走を起こしますが、万が一貨物室で発火した場合、スタッフによる早期発見や適切な初期対応ができません。

機内火災を発生させないために、預け入れ手荷物にモバイルバッテリーを含めることは禁止されているので、誤って入れないようにしてください。

機内持ち込みは可能(制限あり)

モバイルバッテリーは、預け入れる荷物は入れられませんが、機内への持ち込みが可能です。空港および航空会社で案内している容量制限にもとづいて、規定の個数を持ち込めます。

容量制限や個数については、次の項目で詳しく解説していくので参考にしてください。

また、予備のバッテリーパックも機内持ち込みにより輸送できます。ただし、バッテリーパックはショートを発生させないために、以下のような事前対策が必要です。

  • バッテリーケースに収納
  • 端子に絶縁テープを貼る
  • 複数のバッテリーや金属品と同じ袋に収納しない
    など

充電用ケースに収納して、常時通電状態になっていた予備のバッテリーパックが発煙した事例もあります。リチウムバッテリーの機内持ち込みは、危険性を充分に認識して注意を払いましょう。

飛行機内に持ち込めるモバイルバッテリーの容量制限と個数【韓国渡航時も注意!】

韓国への飛行機の中でモバイルバッテリーで充電

モバイルバッテリーの機内持ち込みに関して、国際線や国内線の容量制限や個数上限について紹介します。モバイルバッテリーは、制限基準が設けられている運送制限物品です。

韓国渡航時、モバイルバッテリーを持っていくのであれば、航空会社による容量制限や個数上限があることを把握しておきましょう。国の規定基準だけでなく、航空会社独自の基準もあるので、1つの制限基準だけで判断を早まらないのが大事なポイントです。

日本国内線区間でも国際線の手荷物ルールが適用される場合や、他社の手荷物ルールが適用になる場合もありかなり複雑です。

ここからは、そんな容量制限・個数上限について、国際線・国内線分けて解説していきます。

国際線

日本から韓国へ直行している、主な航空会社の容量制限および個数上限について紹介します。モバイルバッテリーは、航空会社によって機内に持ち込める数量が異なるので、ぜひチェックしてみてください。

基本的にバッテリー容量は、160Wh以下であれば機内への持ち込みが可能です。100Wh以下、また100Wh超え160Wh以下の容量の違いでも、持ち込める数は異なります。

航空会社 100Wh以下 100Wh超え160Wh以下
ANA 個数上限指定なし 2個まで
JAL 個数上限指定なし 2個まで
大韓航空 最大20個まで 2個まで
チェジュ航空 5個まで 2個まで
アシアナ航空 5個まで 2個まで(要事前承認)
エアプレミアム 5個まで 2個まで(要事前承認)
エアソウル 5個まで 2個まで(要事前承認)

上記の通り、100Wh超え160Wh以下のモバイルバッテリーは、基本的に2個までと考えてかまいません。ただ、一部の航空会社は事前承認が必要になります。大韓航空は、バッテリーがショートしないよう、個別に保護するのが条件となっているので注意しましょう。

エアプレミアは、100Wh以下のリチウムバッテリーに限り、事前に承認を得れば医療目的に限り、最大20個まで機内持ち込み可能です。

国内線

国内線に関しては、制限容量や持ち込み個数は、日本の規定基準にのっとっていれば基本的には問題ありません。ただし、JALグループのスプリングジャパンのみ、独自の制限が設けられているので、注意が必要です。

それ以外の主な国内の航空会社では、以下の表の通り、国土交通省が案内する規定に準じた制限基準が設けられています。

航空会社 100Wh以下 100Wh超え160Wh以下
JAL
ANA
スカイマーク
ジェットスター
ソラシドエア
エアドゥ
スターフライヤー
ピーチ
個数上限指定なし 2個まで
スプリングジャパン 2個まで 要同意

いずれの航空会社も、160Whを超えるモバイルバッテリーは、貨物室への預け入れも機内持ち込みもできません。また、容量や電池素材が不明なモバイルバッテリーも、持ち込めないので注意しましょう。

制限基準は、函館空港や伊丹(大阪国際)空港など、国内の各空港のHPでも案内しているので、利用する空港の基準も参考にしてください。

持ち込めるモバイルバッテリーに関する注意点

Wh単位のモバイルバッテリーは、リチウムイオン電池を使用した充電式のものを指しますが、運送制限の対象はリチウムイオン電池だけではありません。

リチウム金属電池を使用したモバイルバッテリーも、運送制限の対象に含まれます。日本の規定では、100Wh超え160Wh以下のモバイルバッテリーの持ち込み個数は2個までです。

ただし、リチウム金属電池のモバイルバッテリーも含めて数えます。リチウムイオン電池の容量制限に相応する、リチウム金属電池の容量は以下の通りです。

  • 100Wh以下…リチウム含有量2g以下のリチウム金属電池
  • 100Wh超え160Wh以下…リチウム含有量2g超え8g以下のリチウム金属電池

したがって、機内に持ち込む際は、100Wh超え160Wh以下のリチウムイオンバッテリーと、相応のリチウム金属バッテリーが1個ずつあれば上限に達します。ただし、ANAはリチウム含有量2gを超えるリチウム金属電池は、持ち込み不可です。

また、国際線の航空会社のアシアナ航空や、エアプレミアとエアソウルは、リチウム金属電池のバッテリーを含む個数として案内されています。リチウム金属電池については詳細に明記されていないケースが多いので、リチウム金属バッテリーの持ち込みで不安な人は、航空会社に問い合わせるようにしましょう。

モバイルバッテリーの注意点として、「PSEマークの有無」も重要です。PSEマークとは、日本の電気用品安全法に基づき、電気製品の安全性を満たしていることを示すものです。日本では2019年から、PSEマークのないモバイルバッテリーは販売が禁止されています(表示のないものは違法)。モバイルバッテリーを準備する際は、必ずPSEマーク確認して購入しましょう。

モバイルバッテリーが「mAh」表記の場合

モバイルバッテリーの容量がmAh表記の場合の対処法や、バッテリー容量の目安について解説していきます。モバイルバッテリーは、製品によってはワット時定格量(Wh)が表記されていません。

Whの表記がない場合、バッテリー容量はたいてい定格容量(mAh)で表示されています。mAh表記しかない場合は、自身でWhに直さなければなりません。mAhからWhを算出する計算式は以下の通りです。

[定格容量(mAh)×公称電圧(V)÷1000=ワット時定格量(Wh)]

市販のモバイルバッテリーの主要な定格容量を、一般的な公称電圧(3.7V)でワット時定格量に算出した数値を紹介するので参考にしてみてください。

バッテリーの定格容量 ワット時定格量 スマートフォンのフル充電回数目安
5000mAh 18.5Wh 約1回
10000mAh 37Wh 約2回
20000mAh 74Wh 約4回

容量の参考にスマートフォンの充電目安を紹介してますが、ノートPCであれば、1回のフル充電に少なくとも15000mAh(55.5Wh)以上の定格容量が必要です。充電容量はスマートフォンやPCの機種によって異なるので、あくまでも目安としてください。

公称電圧が3.7Vであれば、100Wh以下の定格容量の目安は、27000mAh(99.9Wh)です。160Wh以下のモバイルバッテリーなら、43000mAh(159.1Wh)が目安になります。

ただし、低いもので公称電圧が3.6V、まれに3.8Vの製品もあるので、mAhから計算する場合は必ず確認するようにしましょう。公称電圧の表記がない場合は、メーカーに問い合わせてください。

韓国でモバイルバッテリーが購入・レンタルできる場所

韓国のモバイルバッテリーを購入・レンタルできる場所

韓国でモバイルバッテリーの購入やレンタルができる場所について紹介していきます。韓国はソウルの駅やコンビニなどモバイルバッテリーをレンタルできる場所が多くあります。

モバイルバッテリーは、現地調達するのも1つの手段です。現地調達が可能なら、事前にバッテリー容量や電池素材の確認、Whの算出や公称電圧を確認する必要はありません。

また、スマートフォン用やPC用、ポケットWi-Fi用など、それぞれのバッテリーをそろえるとそれなりの重さになります。

モバイルバッテリーは機内持ち込みが原則なので、規定重量のある持ち込み荷物の調整もしなければなりません。さまざまな負担を減らしたいなら、モバイルバッテリーの購入やレンタルができるセブンイレブンなどのコンビニや、韓国主要駅にある公衆充電器を活用しましょう。

詳しく解説していくので、参考にしてください。

セブンイレブン

韓国でモバイルバッテリーを調達するなら、コンビニ大手のセブンイレブン(コリアセブン)が便利です。セブンイレブンでは、モバイルバッテリーのレンタルサービスを提供しています。4時間のレンタルで1500ウォン(約165円)と手頃な上、延長料金は1時間ごとに150ウォン(約16円)と格安です。(2023年8月23日為替レート)モバイルバッテリーは、スマートフォン専用アプリから、認証手続きを行えば、対応店舗で借りられます。

借りたバッテリーは、別の店舗での返却も可能です。専用アプリを使えば貸し出し店舗や、現時点でレンタルや返却が可能かどうかも調べられます。

また、セブンイレブンではモバイルバッテリーの購入も可能です。韓国はセブンイレブンが1万店舗以上あるので(2019年時点)で、現地でモバイルバッテリーの調達を考えている人は、ぜひ利用してみてください。

韓国独自のコンビニ

韓国でスマートフォンの充電に困ったら、モバイルバッテリーの購入からレンタルまでできるコンビニがやはり便利です。韓国はセブンイレブン以外にも、韓国独自の「GS25」や「CU」といったコンビニが数多く展開されていて、モバイルバッテリーの購入ができます。

もし、モバイルバッテリーを購入するなら、安全基準を満たしたものかどうかを確認しましょう。韓国ではPSEマークと同じようなもので、KCマークがあります。KCマークがあれば、韓国の安全基準を満たしていますが、日本で使用する際は自己責任になる可能性があります。

5000mAhのモバイルバッテリーが15000ウォン(約1660円)程度から買えるほか、使い捨ての充電器(1500mAh)が4500ウォン(約500円)程度で購入可能です。(2023年8月28日為替レート)また、セブンイレブン以外にもレンタルサービスの普及が進んでおり、GS25は、首都圏の1部店舗でモバイルバッテリーのレンタルができます。

韓国は少し歩けばすぐにコンビニが見つかるので、充電で困った時は利用してみてください。

韓国のKORAIL主要駅の公衆充電器

主要都市の観光などで便利なのが、韓国の鉄道会社「KORAIL」が主要駅に設置している公衆充電器です。KORAILの公衆充電器は、モバイルバッテリーのレンタルができるほか、スマートフォンを預けての充電もできます。

モバイルバッテリーのレンタルが2000ウォン(約220円)、充電が1500ウォン(約165円)と、料金もリーズナブルです。(2023年8月28日為替レート)注意点としては、現金での支払いができません。決済に利用できるクレジットカードか、現地の交通カードの「T-money」か「cashbee」を準備しておきましょう。

タイミングによってはレンタル機が全機貸し出し中になっているケースもありますが、その場で充電もできるので、上手に活用してみてください。ソウル駅やプサン駅などに設置されているので、食事やショッピングの合間など、効率的に利用できるでしょう。

また、カフェや駅、長距離バスの中など充電スポットもあるので、緊急時に利用するのもよいでしょう。

韓国渡航時にモバイルバッテリーは忘れても問題ないことが多い!

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韓国渡航時にできればモバイルバッテリーを事前に準備したほうが、安心です。その際は、各航空会社の規定を確認し、規則に沿った手順で持ち込みましょう。もし、モバイルバッテリーを忘れてしまっても、韓国ではスマホの充電スポットがあり、コンビニで購入できるので、あまり問題ではありません。

また、韓国でスマホやPCを含む通信機器を使う際は、モバイルバッテリーよりもポケットWi-Fiが重要です。常に韓国でネット通信ができる環境を、まずは整えるのが先決です。韓国にはフリーWi-Fiもありますが、使える場所が限られたり、セキュリティー面に不安があったりします。ネットを安全に使うなら、ポケットWi-Fi一択でしょう。

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韓国にモバイルバッテリーを持っていく際のよくある質問

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