中国出張時のビザ申請の流れを網羅!FビザとMビザの違いは?【2023年最新】
本記事では、中国出張時に必要な「出張ビザ」申請の流れをわかりやすく解説します。
取得を面倒に感じる人も多いビザですが、中国への出張時も、ビザを取得しなければいけません。短期の出張においても同様です。
「中国出張が決まったものの何をしたらいいかわからない」という方も、ぜひ参考にしてみてください。
中国短期滞在ビザ免除措置は停止中(2023年8月14日時点)
現在、滞在期間に関わらず、中国へ出張するには中国ビザの取得が必要です。(2023年8月14日時点)
以前は滞在日数が15日以内であれば、査証(ビザ)免除措置が取られており、短期出張などにも適用されていました。しかし、新型コロナウィルスの影響により、2020年の春から現在にいたるまで、中国短期滞在ビザ免除措置は停止しており、再開のめどもたっていません。
以下のいずれかの条件に該当しない人は、中国に出張するにはビザを申請する必要があります。
- ビザ相互免除協議に該当する人
- 有効な中国永久居留書類を所持している人
- 有効な中国居留許可を所持している人
- 有効なAPECカードを所持している人(バーチャルカードは対象除外)
上記には該当しないビジネスマンが多いでしょう。
ここからは、そんなビザが必要な方に向けて、中国出張に必要となるビザについて紹介していきます。
理解を深めた上でご自身の手続きを進めてみてください。
中国出張時のビザは2種類
中国への出張に必要なビザは、主に2種類です。交流や訪問、視察が目的の出張であれば「Fビザ」、商務や貿易が目的の出張であれば「Mビザ」を取得しておけば基本的に問題はありません。
取得すべきビザの種類 | |
---|---|
交流や訪問、視察が目的の出張 | Fビザ |
商務や貿易が目的の出張 | Mビザ |
重要なのは、出張の目的に合ったビザを取得しなければならないという点です。
例えば、出張期間の間に1日でも中国で働き、中国の会社から所得を得る場合は就労用のZビザが必要で、FビザやMビザでは違法就労になります。取得したビザの目的範囲外の行動をしてしまうと、罰金処分を科せられてしまうので注意が必要です。
出張目的の分類が難しい場合は、どのビザが適しているか、事前に関係機関に相談するようにしてください。
ここからは、FビザとMビザについてわかりやすく解説していきます。
交流・訪問・視察目的のFビザ
中国での現地調査や市場調査など、利益を得ない対外活動を行う出張であれば、Fビザを取得しておけば問題ありません。
Fビザとは、「技術開発提携や、訪問や交流など、非営利活動を目的に中国に渡航する人に必要なビザ」です。言いかえれば、出張中に利益を得る対外活動を行う場合は、Fビザの申請対象条件から外れます。
「調査のための訪中、交流や視察などの非商業性活動が目的の中国渡航」に必要なビザと覚えておきましょう。
商務・貿易目的のMビザ
中国出張で商務や商業貿易活動をするのに必要になるのがMビザです。
前項の「Fビザ」はあくまで活動内容が非営利活動に制限されていますが、業務出張ならこの「Mビザ」を取得しなければなりません。Mビザは、入国者が中国国内で活動し、その対価となる給与を、中国「国内」企業でなく中国「国外」企業(日本企業含む)が負担する場合のみに適用されます。
主に商用を目的としているものの、就労が許されるZビザとは異なり、Mビザは中国国内での就労を目的としたものではありません。ビジネスや技術の指導など、規定の活動にとどまれば問題ありませんが、Mビザは逸脱してはいけない活動範囲がある点も認識しておきましょう。
中国出張時のビザ取得方法
中国出張に必要なビザの取得方法について紹介します。中国ビザの取得は、申請書類をそろえるのに時間がかかったり、申請日程を予定通りに予約できなかったりと、詳細や流れを知らないとスムーズに進みません。
ビザの取得に関して、以下の3点について詳しく解説していきます。
- ビザ取得に必要な申請書類
- ビザ申請の流れ
- ビザ申請にかかる費用
中国出張の予定がある人は、ビザ取得に必要な書類や手順についてしっかり理解し、余裕を持って手続きを進められるようにしましょう。
ビザ取得に必要な申請書類
まずは、中国出張のビザ取得に必要な書類について紹介していきます。スムーズにビザを申請するため、しっかり把握しておきましょう。
中国ビザの申請に必要な書類は以下の通りです。
- オンライン申請書(オンライン記入した「中華人民共和国査証申請表」)
- パスポート原本および写し(余白2ページ以上で規定の残存期間が残っている原本)
- 証明写真1枚
- 在留カード・日本上陸許可または日本査証および入国証印 ※日本に居住する第三国申請者の人
- 旧中国パスポートおよび帰化証明書 ※元中国籍を有し初めてビザ申請する人
- 旧中国ビザ ※元中国籍を有し過去にビザを取得した人
- 招聘状
上記の「招聘状」以外の書類は、ビザの種類に関わらず必要な書類ですが、管轄の申請機関によって、必要になる書類が増えるケースもあります。例えば、中華人民共和国福岡総領事館の場合は、5年以内にパスポートを更新した人は古いパスポートが必要です。事前に管轄の申請機関で確認しましょう。
招聘状はMビザであれば中国国内の取引先、Fビザであれば中国国内の関係機関、または個人に発行してもらいます。
申請からビザの取得までは一般的に4日程度かかりますが、書類に不備があると余計な時間がかかってしまうので、事前にしっかり準備できるようにしてください。
証明写真に関する規定について
中国ビザの申請に必要な証明写真は、2017年の2月より審査が厳しくなっているため注意が必要です。規定外の写真の場合、申請を受け付けてもらえないので、証明写真を準備する際は、以下の指定条件から外れないよう気をつけましょう。
- 6ヶ月以内に撮影したカラー写真
- 背景は白で無背景(グレーやオフホワイトは不可)
- サイズは縦4.8cm×横3.3cm
- 写真の上から頭頂部まで3mm〜5mm / 写真の下からあごラインまでは7mm以上
- 顔の長さは2.8cm〜3.3cm / 顔の幅は1.5cm〜2.2cm
- 額が前髪で隠れた写真は不可(額が8割程度見えるように整える)
- 髪が眉や耳にかかっている写真は不可
- メガネおよび顔まわりの装飾品の着用は不可
- 上着なしで白いシャツのみの着用は不可
笑って表情を崩したり、顔や体の向きを変えたりしている写真も不可です。自身と相違のないよう、明るさや画質にも注意してください。
ビザ申請の流れ
中国出張に必要なビザ申請の流れについて紹介します。中国ビザ申請の経験がなく、個人で申請を考えている人は参考にしてください。
中国ビザの取得は、管轄地域の中国ビザ申請サービスセンターか、総領事館で申請手続きを行います。中国ビザの個人申請の流れは以下の通りです。
- 管轄地域の中国ビザ申請センターのHPか中国ビザオンライン予約システム(https://avas.mfa.gov.cn)から「中華人民共和国査証申請表」を作成して印刷する
- 申請表の第九項目とオンラインフォーム入力確認ページにサインをする
- HPから手続き日程の予約をして「査証予約確認表」を印刷する
- 予約日に管轄の申請機関に申請書類を提出する
申請書類の提出は必ず本人が行なってください。申請当日に、生体認証データとして、指紋の採取があるためです。
2023年の8月11日〜12月31日の期間は、Mビザ申請者の指紋採取が免除されていますが、大使館や総領事館の判断により、採取が必要になる場合もあります。
ビザ申請は、各管轄の代理店への代理申請も可能です。査証予約確認表は申請に必要な書類としては案内されていませんが、代理申請に必要なケースがあるので印刷して保管しておきましょう。
ただし、代理申請は依頼できるビザの種類やサービス、料金などが代理店によって異なるので、事前に確認をした上で利用するようにしてください。
ビザ申請にかかる費用
中国ビザ申請センターから、ビザ申請手続きを行なった場合の費用について紹介します。
ビザ申請サービスセンターで案内している料金表から、ビザ申請センターが所在する日本国籍の人1人分の料金総額(税抜き)を抜粋したので、参考にしてください。
入国回数 | 普通申請総額 | 加急申請総額 | 特急申請総額 |
---|---|---|---|
シングル | 8,000円 | 14,000円 | 17,000円 |
ダブル | 10,000円 | 16,000円 | 19,000円 |
6ヵ月マルチ | 11,000円 | 17,000円 | 20,000円 |
12か月マルチ | 15,000円 | 21,000円 | 24,000円 |
ビザ申請料金は国籍や入国回数のほか、申請から取得までにかかる日数で金額が変わります。各申請からビザ取得までの所要日数は、普通申請なら4営業日、加急申請であれば3営業日、特急申請は2営業日が目安です。ビザ申請センター所在国以外の国籍の人は、サービスセンターの料金表を確認してください。
中国出張時は必ずビザ申請について確認を!
中国出張時には、短期であっても長期であっても、必ずビザが必要になります。
しかし、元々は中国短期滞在であればビザ免除措置がありました。2023年8月現在は停止になっていますが、ビザ免除措置が再開される可能性もあるので出張前に必ず確認しておきましょう。
また、手続きや検閲の厳しい中国ではインターネットの利用にも注意してください。中国では政府がインターネットの利用制限をかけているため、日本のSNSやGoogleなどのサービスやアプリが使えません。
中国で日本と同じようにインターネットを使うには、検閲システムを経由しないSIMカードや、VPN付きのポケットWi-Fiが必要です。
「海外WiFiレンタルショップ」では、中国でも使えるVPN付きポケットWi-Fiを用意しておりますので、海外出張の際にぜひご活用ください!
中国出張のビザに関するよくある質問
-
Q中国短期滞在ビザ免除措置はありますか?
A2020年の春から現在(2023年8月)までは停止されており、再開のめどもたっていません。
-
Q中国出張時のビザにはどのような種類がありますか?
-
Q中国出張時のビザ申請にはいくらの費用がかかりますか?
A入国回数シングルで普通申請総額であれば、8,000円で取得できます。
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