KTX(Korea Train Express)の乗り方と料金【チケット購入方法も徹底解説!】
この記事では、これから韓国旅行や出張に行く方に向けて、KTX(Korea Train Express)の乗り方について徹底解説します。
韓国の主要都市を結ぶ韓国高速列車「KTX」は、日本でいう新幹線のような存在。滞在中に複数の場所を訪れる予定があるなら、移動に便利なKTXの利用がおすすめです。ただ、全席指定のKTXは乗り方を間違えるとトラブルになることも。
記事内では、KTXの購入方法や乗車料金もご紹介。これから韓国旅行や出張に行く方は、ぜひ参考にしてくださいね。
KTX(Korea Train Express)とは?【異なる車両でも乗り方は同じ】
KTX(Korea Train Express)は、韓国の主要都市を結ぶ超高速鉄道です。
日本でいう新幹線のような存在で、韓国の首都ソウルから釜山(プサン)まで最短2時間30分で移動できます。また、江陵(カンヌン)や安東(アンドン)など地方路線も年々拡大しており、アクセスが格段に向上しました。
車両の種類
KTXの車両は、以下の3種類です。
- KTX-I
- KTX-山川(サンチョン)
- KTX-イウム
それぞれの特徴を、以下の表にまとめました。
特徴 | |
---|---|
KTX-I | 初めて導入された高速列車車両。「進行方向座席」と「逆方向座席」がある。 |
KTX-山川 | 座席の回転など設備が改善され、「KTX-I」より快適に過ごせる。 |
KTX-イウム | 中央線の開通に伴い、韓国が単独で製作した商業用準高速鉄道車両。 |
「KTX-I」「KTX-山川」の速度に大きな違いはありません。
ただし、「KTX-山川」は回転式リクライニングシートを採用しているので、より快適に過ごせるはずです。「KTX-イウム」は、KTX列車ではじめて動力分散方式を採用しています。
座席の種類
KTXの座席は、以下の2つです。
- 一般室(普通車):일반실(イルバンシル)
- 特室(グリーン車):특실(トゥッシル)
- 優等席(KTX-イウムのみ):우등실(ウドゥンシル)
それぞれの特徴を、以下の表にまとめました。
特徴 | |
---|---|
一般室(普通車) | 日本でいう新幹線の「普通車」にあたる。座席は車両の種類にかかわらず「2席×2列」の配置が基本。 |
特室(グリーン車) | 日本でいう新幹線の「グリーン車」にあたる。特室利用客に無料サービスが提供されるのが特徴。 |
優等席(KTX-イウムのみ) | 従来の特室より運賃&サービスを抑えた座席。特室で提供される無料サービスは利用できない。 |
それぞれの概要を詳しく確認していきましょう。
一般室(普通車)
KTXの一般室は、日本の新幹線でいう普通車にあたります。
車両の種類にかかわらず「2席×2列」の配置です。ただし、座席の配置は車両で異なり、たとえば「KTX-I」は車両の中央を境にして、進行方向席とその逆席に分かれており、座席を回転することはできません。
「KTX-I」の座席が回転しないのは、フランスの高速鉄道「TGV」を参考にして作られたためです。「KTX-山川」「KTX-イウム」は進行方向に合わせて座席を回転できます。
進行方向と逆に座りたくない方は、「KTX-山川」または「KTX-イウム」を選びましょう。
特室(グリーン車)
KTXの特室は、日本の新幹線でいうグリーン車にあたります。
特室では、ミネラルウォーターやスナックセットなど、普通車にはない無料サービスが提供されています。また、特室の入り口付近には新聞や雑誌、本などが置いてあり、乗客は自由に閲覧可能です。
優等席(KTX-イウムのみ)
「KTX-イウム」は、従来の特室より運賃&サービスを抑えた「優等席」が用意されています。ただし、ミネラルウォーターやスナックセットなど特室で提供されている一部の無料サービスは利用できません。
車内設備・サービス
車内設備・サービスは、以下のとおりです。
- 手荷物置場
- バリアフリー対策
- フリーWi-Fi
- 電源コンセント
- 車内での飲食
それぞれの特徴を、以下の表にまとめました。
特徴 | |
---|---|
手荷物置場 | KTXでは、手荷物ラックが各車両の最前部または最後部のいずれかに設置されている。 |
バリアフリー対策 | 「障がい者専用席」「車椅子スペース」「車椅子対応トイレ」が設置されている。 |
電源コンセント | 各列車には「USBポート」と「電源コンセント」を設置。窓の横や座席の下など設置場所は車両によって異なる。 |
フリーWi-Fi | 車内ではフリーWi-Fi「KTX-WiFi」に接続すると、ネットを利用可能。ただし、通信速度はかなり不安定である。 |
車内での軽食 | 一部車両間に軽食やドリンクの自動販売機が設置されている。 |
KTXの乗り方【基本的に全席指定】
KTXの乗り方は、以下のとおりです。
- 出発ホームに入場する
- 乗車ホームを確認する
- 指定号車に乗車して座席に座る
それぞれの注意点について詳しく解説します。
出発ホームに入場する
韓国の駅には、改札がありません。
韓国に改札が設置されていないのは、欧米など多くの国で導入されている「信用乗車方式」を採用しているためです。KTXのロゴが付いた「Tracks」という表示があるので、そのゲートを通過してそのままホームに向かいましょう。
始発駅であれば、出発の20分前から乗車可能です。
乗車ホームを確認する
乗車ホームでは、電光掲示板で以下の詳細を確認できます。
- 出発時間(Time)
- 列車名(Train)
- 列車番号(Train No)
- 乗車ホーム(Tracks)
電光掲示板の表示は、韓国語と英語が順次切り替わります。
指定号車に乗車して座席に座る
指定号車は、ホーム頭上または足元に表示されています。
号車を確認できたら、乗車券に記載されている「座席番号」に座りましょう。KTXは全席指定席なので、間違わないように座席番号をしっかり確認してください。
ちなみに乗車券は1枚で、英語と韓国語で併記されています。
- 列車乗車券(Train Ticket):열차승차권(ヨルチャスンチャクォン)
- 出発(from):출발(チュルバル)
- 到着(to):도착(トチャッ)
- 列車番号(Train No):열차 번호(ヨルチャ ボノ)
- 号車番号(Car No):호차 번호(ホチャ ボノ)
- 座席番号(Seat No):좌석 번호(チャソッ ボノ)
- 窓側(창측)
- 通路側(통로측)
KTXは全席指定席ですが、通勤時間帯は例外的に自由席が設けられることがあります。また、改札を通るときに乗車券は必要ありませんが、走行中に車内改札が行われることも。
乗車券はすぐに取り出せるように準備しておきましょう。
KTXの人気路線と乗車料金【乗り方や費用はどの路線も一緒?】
ここからは、KTXの人気路線と乗車料金を確認していきましょう。
人気路線
KTXは、以下の5つの路線で構築されています。
- 京釜(キョウガマ)高速鉄道
- 湖南(コナン)高速鉄道
- 江陵(カンヌン)線
- 中央(チュンアン)線
- 中部内陸(チュンブネリュク)線
それぞれの人気路線を、以下の表にまとめました。
路線 | |
---|---|
京釜高速鉄道 | ソウル〜釜山(高速線経由) |
ソウル〜大田(京釜線直通) | |
東大邱〜晋州(慶全線直通) | |
湖南高速鉄道 | 龍山〜木浦(高速線経由) |
湖南線直通(湖南線直通) | |
益山〜麗水エキスポ(全羅線直通) | |
江陵線 | ソウル〜江陵(京元・中央・京江線直通) |
中央線 | 清凉里〜安東(中央線) |
中部内陸線 | 板橋〜忠州(京江・中部内陸線直通) |
乗車料金
KTXの乗車料金は、以下のとおりです。
到着駅 | 通常料金 | 所要時間 | |
---|---|---|---|
ソウル | 釜山 | 6,972円 | 2時間30分 |
大田 | 2,764円 | 1時間 | |
東大邱 | 5,072円 | 1時間50分 | |
釜山 | 大田 | 4,221円 | 1時間30分 |
東大邱 | 1,994円 | 45分 | |
水原 | 5,398円 | 2時間40分 | |
東大邱(トンデグ) | 晋州 | 1,901円 | 1時間40分 |
清凉里(チョンニャンニ) | 安東 | 2,927円 | 2時間 |
KTXは、子供料金を支払う必要があります。子供料金は、以下のとおりです。
子供料金 | |
---|---|
6歳未満 | 大人料金から75%割引 |
6〜12歳未満 | 大人料金から50%割引 |
ネット予約の場合、6歳未満の子供席は予約できません。窓口に出向いて予約する必要があります。
KTXチケットの購入方法【乗り方のマナーは?】
KTXチケットの購入方法は、以下の3つです。
- 公式サイト「KORAIL」で購入する
- KTX発着駅でチケットを直接購入する
- 多言語に対応するアプリで購入する
ちなみに支払い方法は、以下の3つから選べます。
それぞれの概要を詳しく確認していきましょう。
公式サイト「KORAIL」で購入する
KTXの乗車券は、公式サイト「KORAIL」で購入できます。
公式サイトで予約・決済が可能ですが、乗車券を印刷して持参する必要があります。ちなみに、公式サイトは日本語に対応しているので、韓国語な不安な方でも安心して予約可能です。
KTX発着駅でチケットを直接購入する
乗車券は、発着駅の窓口や自動券売機でも購入できます。
窓口での購入は簡単で、「目的地の地名」と「乗車人数」を口頭で伝えるだけ。ただし、韓国語または英語で伝える必要があります。不安な方は、韓国語の目的地と乗車人数をメモ用紙に書き留めておくとスムーズに購入できるはずです。
また、駅内には「クレジットカード専用」「クレジットカード・現金兼用」の自動券売機もあります。韓国語または英語で表示されるため、不安な方は窓口を利用しましょう。
多言語に対応するアプリで購入する
韓国の電話番号がある場合は、予約アプリ「KORAIL TALK(コーレルトーク)」で購入する方法もあります。
アプリは韓国語のほかに、日本語や英語、中国語にも対応しているので初めての利用でも簡単に購入可能です。ただし、乗車者情報を入力して決済画面に進むと表記が英語に切り替わります。翻訳アプリを利用して決済を進めましょう。
乗車時は、アプリに表示された乗車券を提示するだけです。
KTX乗車時の注意点【乗り方も要確認】
KTX乗車時の注意点は、以下の3つです。
- 旧正月・秋夕はすぐに売り切れる
- 地方に行くならコーレルパスが便利
- 無賃乗車は追加料金を請求される
それぞれの注意点について確認していきましょう。
旧正月・秋夕はすぐに売り切れる
以下の時期は、KTX乗車券がすぐに売り切れます。
- 年2回「韓国の名節」
- 旧正月(ソルラル)
- 秋夕(チュソク)
KTXは、全席指定席です。連休前後は帰省ラッシュになるので、上記の期間は乗車券が売り切れてしまいます。KTXの利用を検討する方は、早めに乗車券を予約しておくと安心です。
地方に行くならコーレルパスが便利
地方都市まで足を運ぶなら、各種列車が乗り放題になる外国人向け乗車券「KORAIL PASS(コーレルパス)」の利用を検討しましょう。
コーレルパスは、KTXなどを含む80路線、600駅以上ある駅に対応しており、自由に乗り降りしながら観光を楽しめます。ただし、コーレルパスは外国人向けの乗車券であるため、購入時は韓国国籍以外のパスポートの提示が必要です。
また、コーレルパスは韓国の地下鉄やSRT(Super Rapid Train)では利用できません。
無賃乗車は追加料金を請求される
韓国の駅には、改札が設置されていません。
駅のホームは自由に出入りできますが、乗車券を購入しないまま乗車すると無賃乗車となり、通常運賃に加えて追加料金を請求されます。追加料金は通常運賃の約半分ですが、無駄な費用が発生するので、必ず乗車券を購入してから乗車しましょう。
韓国内の移動は主要都市を結ぶKTXが便利!乗り方は事前確認必須
今回は、これから韓国旅行や出張に行く方に向けて、KTXの乗り方について解説してきました。
KTXの乗り方は、日本の新幹線とほとんど同じです。ただKTXは全席指定であり、乗車券に記載された座席に座る必要があります。乗車券の記載内容は韓国・英語表記なので、自分の座席を間違えないようにしっかり確認しましょう。
また、乗車中は情報検索や動画視聴などでネットを利用する機会が増えることも多いです。車内にはWi-Fiが完備されていますが、通信速度が不安定になることも。ネット環境を整えるなら、ポケットWi-Fiを利用するのが必須です。
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KTX(Korea Train Express)に関するよくある質問
-
QKTXチケットの発券後に予約変更は可能?
A予約した乗車券は予約変更できません。予約を変更したい場合は、一度キャンセルしてから再予約する必要があります。
-
QKTXは全席指定?自由席はある?
AKTXは、原則として全席指定席です。ただし、平日の出勤・退勤時間帯のみ自由席に切り替わる場合があります。自由席になるのは不定期なので、必ず事前予約して購入しましょう。
-
QKTXの乗車時に進行方向と逆に座りたくない!対処法は?
A進行方向席に座りたい場合は、進行方向に応じて座席を回転できる新型車両「KTX-山川」「KTX-イウム」を選びましょう。「KTX-I」の座席は回転しません。
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