韓国でVISAカードが使えないって本当?【クレジットカードが使えない原因を解説】
韓国ではほとんどのクレジットカードが使えます。国際ブランドであれば使えないケースの方が珍しいとされています。しかし、初めて韓国旅行に行く際は「自分の持っているクレジットカードが使えるかどうか」と不安に感じる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、韓国でVISAカードが使えるか?そもそもクレジットカードが使えないのはどのような状況か?などについて解説します。
韓国でVISAカードが使えない?
結論から先に述べると、VISAカードは韓国では基本的に問題なく利用できます。特にVISAカードは、Mastercardと並んで、世界でもトップクラスの加盟店数を誇っており、韓国でも普及率が高いです。
韓国はクレジットカード決済の普及率も高く、デパートやスーパー、コンビニやタクシーでクレジットカードが利用できます。小さな個人商店でもクレジットカード決済に対応してる場合があるので、有効に活用できるでしょう。
クレジットカードがあれば、ほとんどの場面で、数百円単位からでも決済が可能です。韓国旅行で現金をできるだけ持ち歩きたくない人には、VISAカードはマストアイテムといえます。VISAカードを便利に活用できる韓国のクレジットカード事情や、キャッシュレス事情についても解説するので、ぜひチェックしてみてください。
韓国は個人消費額に占めるクレジットカード決済の割合が増加傾向
韓国は、国で進めてきたクレジットカード決済促進策により、近年、個人消費額に占めるクレジットカード決済の割合が増加しています。
2011年に66.5%だった個人消費額に占めるクレジットカード決済の割合は、2017年には75.4%までに上がりました。
2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 |
---|---|---|---|---|---|---|
66.5% | 67.5% | 67.2% | 66.9% | 69.4% | 74.6% | 75.4% |
2013年からいったん減少したものの、2015年から2017年にかけて大幅に増加しています。韓国はデビットカードも普及していますが、クレジットカードの方が圧倒的に使用額が高く、2017年のクレジットカードの使用額はデビットカードのおよそ4倍でした。
2017年の支払手段別の利用状況では、現金や口座振替よりも、クレジットカードの利用金額割合が圧倒的に高く、全体の4割以上を占めています。韓国の高いキャッシュレス比率は、個人消費に多用されるクレジットカードが中心といっても過言ではありません。
韓国はクレジットカードを含むキャッシュレス決済普及率は9割以上
韓国のクレジットカードを含むキャッシュレス決済普及率は、世界でも群を抜いています。一般社団法人キャッシュレス推進協議会の公表データによると、世界主要国の2021年のキャッシュレス決済比率は、95.3%で1位です。
同年2位の中国が83.8%、3位のオーストラリアが72.8%なので、ほかの国と比べてかなり高い比率といえます。ちなみに、日本のキャッシュレス決済比率は32.5%でした。
韓国のキャッシュレス決済の普及が進んだきっかけは、1997年のアジア通貨危機によるアジア各国の通貨価値の暴落です。通貨価値の暴落を受け、韓国政府は個人消費の増加と脱税の防止を目的に、クレジットカードを主体に、キャッシュレス化の推進を政策に取り込みました。
政府と銀行が積極的にキャッシュレス化に取り組み、キャッシュレス決済の普及が進んだため、韓国は現在ではキャッシュレス先進国とまで呼ばれるようになっています。
韓国でVISAカードが使えない原因は?
クレジットカード大国、またキャッシュレス先進国と呼ばれている韓国ですが、韓国で普及しているVISAカードを持っていれば、絶対大丈夫というわけではありません。クレジットカード決済が普及している韓国でも、VISAカードが使えないケースはあります。韓国でVISAカードが使えない原因として考えられるのは、主に以下の3点です。
- 一部の店舗ではクレジットカード払いに対応していない
- 一部動作不良のATMがある
- 不正検知システム作動で使えない可能性がある
- 韓国で作ったクレカでないと使えないアプリがある
VISAカードが使えない原因について、詳しく解説していくので参考にしてください。
一部の店舗ではクレジットカード払いに対応していない
韓国はほとんどのお店でクレジットカードが利用できるものの、一部使えないお店もあるので注意が必要です。韓国は年商2,400万ウォン以上のお店は、クレジットカード決済の導入が義務付けられています。
しかし、2,400万ウォンを超えない小規模なお店は、導入する義務がありません。小規模なお店を利用する際は、クレジットカードが使えない可能性を考慮しましょう。例えば、市場や露店、屋台などでは、クレジットカードが使えない場合があります。
ただし、クレジットカード決済に対応していないのは、あくまで一部の店舗です。基本的にはクレジットカード決済ができると考えて問題ないでしょう。
一部動作不良のATMがある
VISAカードは、海外クレジットカード対応のATMでキャッシングができますが、まれに不具合の発生しているATMがあるので注意してください。韓国に限りませんが、海外クレジットカード対応のATMは、ちょっとした機械の具合でカードがはじかれるケースがあります。
カードの破損や磁気不良が原因の場合もありますが、機械そのものが不具合を起こしている可能性もあるので、慌てずに対処しましょう。
「お客様のカードはお取り扱いできません」などのエラーメッセージが出たら、違う機械でも試してみてください。VISAカードに問題がなければ、機械を変えることで問題は解決します。
複数の機械で試しても利用できない場合は、カード側の問題と考えられるので、カード会社に問い合わせましょう。海外クレジットカード対応のATMを利用する際は、なるべく新しそうな機械を選んでください。
不正検知システム作動で使えない可能性がある
VISAカードが使えなくなる原因の3つ目は、カード番号の悪用、紛失盗難カードや偽造カードの不正利用を未然に防ぐための不正検知システムの作動です。
システムが作動すると、カード利用が保留になり使えません。
海外で使う予定がある場合には、VISAカード発行会社へ事前連絡しておきましょう。
ただし、クレジットカード発行会社によって、不正検知システムの基準が異なります。システムが働きやすい大手の中で、3社の事例や一時停止の解除方法をご紹介します。
カード会社 | セキュリティ対応で使えなくなった事例 | 一時停止の解除方法 |
---|---|---|
楽天カード | 同じ注文を繰り返した場合 | 楽天カードからメールまたはSMSでお知らせ⇒利用制限明細一覧から利用を確認する |
三井住友カード | 要監視カードと判断された場合 | 利用確認の通知(SMS・メール・Vpassアプリプッシュ・LINE)に記載のURLやボタンから回答する |
セゾンカード | 高額な金額で連続した利用があった場合 同じ店で連続して何度も利用された場合 |
電話やSMSで不正検知のお知らせ⇒セゾンのカード別電話番号から行うか、本人利用確認の電話がある |
各カード会社で、以下のような状態を検知すると作動します。
- 過去の不正利用と同じ、または類似した利用があった場合
- 高額な金額で連続した利用があった場合
- 同じ店で連続して何度も利用された場合
韓国渡航時にVISAカードを使おうと思っている方は、不正検知システムが作動する可能性もあると理解しておきましょう。
不正検知とされてカードが使えなくなった場合は、とっさにどこへ問い合わせするか戸惑う場合もあるはずです。まずは、カード裏面の電話番号から問い合わせしてみてください。
韓国で作ったクレカでないと使えないアプリがある
韓国で最も利用されている配車アプリ「カカオタクシー」や韓国の食文化で浸透している「出前(ペダル)」を使う時にも、クレジットカードがあれば非常に便利です。
どちらも便利なアプリですが、韓国で作ったクレジットカードでしか使えません。
支払をスムーズにするためは、現金を準備しておくようにしましょう。とはいえ、現金の支払いは何かとあたふたしてしまうものです。
配車アプリや出前アプリについて、詳細な記事は以下をご覧ください。
そこで、ご紹介したいのがワオパスカード(WOWPASS)の入手です。
ワオパスカードがあれば、タクシーの決済も手軽にできます。また、出前(ペダル)の支払いでも、クレジットカード決済対応の店舗ならWOWPASSが使えます。
韓国渡航に必須のWOWPASSについて、詳しい情報は以下がおすすめです。
韓国でVISAカードを使えないときの対処法
韓国で VISAカードを使えないときの対処法について紹介します。 韓国旅行を安心して楽しむためには、想定されるトラブルに対して的確に対処できるよう、対処法を知っておくのが大切です。 事前に対策をしておけば、いざVISAカードが使えない事態に直面しても、冷静かつスムーズに対応できます。
韓国でVISAカードの利用を考えている人は、以下の2点を準備しておくのがおすすめです。
- 韓国のプリペイド決済カードを用意しておく
- 現金を用意しておく
詳しく解説していくので、韓国へ行く予定がある人は、ぜひ実践してみてください。
韓国のプリペイド決済カードを用意しておく
韓国で万が一VISAカードが使えないときのために、用意しておくと便利なのが、プリペイド決済カードです。プリペイド決済カードとは、交通系ICカードとクレジットカードの両方の機能を備えた、ハイブリッドなプリペイドカードを指します。
カードにお金をチャージしておけば、デビットカードのようにクレジットカード決済が可能です。専用のアプリを使えば、残高や決済内容の確認ができます。日本人旅行者におすすめのプリペイド決済カードは、以下の2つです。
- NAMANEカード…外国人や未成年でも作れるチャージ型プリペイドカード
- WOWPASSカード…外国人専用のチャージ型プリペイドカード
どちらも韓国のキオスクか、旅行会社の「Klook」で買えます。発行手数料はNAMANEカードが7,000ウォン(約775円)でWOWPASSカードが5,000ウォン(約550円)です。(2023年8月30日為替レート)機械やアプリは日本語に対応しているので、韓国語が不得意な人でも安心して利用できます。VISAカードだけでは不安という人は、チェックしておきましょう。
プリペイド決済カードを作る時「NAMANEカード」と「WOWPASS」の違いを知っておくとより使い勝手が良くなります。また、交通系プリペイドカード「T-moneyカード」の入手方法も合わせて下記記事が役立ちます。
現金を用意しておく
たいていのお店でクレジットカードが使える韓国ですが、お店でVISAカードが使えないときに備えて最低限の現金も用意しておきましょう。現金が必要になるケースは以下の通り。
- クレジットカードが導入されていない店舗での買い物
- 有名な観光地以外の市場や屋台の利用
- タクシー利用時、韓国で作ったクレカもWOWPASSもない時
- クレカでキャッシングの際にATMの不具合があった時
単純に買い物であれば、カードが使えなければキャンセルすればいいだけの話です。
しかし、飲食店で食後の会計で使えない場合は、キャンセルというわけにはいきません。近くにVISAカードが使えるATMがあれば、キャッシングに行けますが、店員さんに事情を説明するなどの手間がかかります。もしATMの不具合があれば、現金で払うしかありません。
ATMを見つけたものの、機械不良で使えないケースもあるかもしれません。旅行中に予定している食事分全ての現金を用意する必要はありませんが、少なくとも食事1回分程度の現地通貨を用意しておくと安心です。
その他、現金支払いに思いがけずなった場合に備えて、下記を目安にウォンを準備しておきましょう。
現金払いのケース | 現金目安(※レート 1,000ウォン=約 110円) |
---|---|
電車賃・タクシー代 | 27000~30000ウォン |
ショッピングモールでの買い物 | 36000~45000ウォン |
コンビニ | 15000~27000ウォン |
飲食店 | 18000~20000ウォン |
個人差があるものの、2泊3日で必要になりそうな現金は150000ウォン程度と考えてください。
韓国旅行で持っておきたいおすすめVISAカード【海外付き!】
韓国旅行での利用に便利な、おすすめのVISAカードを紹介します。韓国で使えるVISAカードを作るにあたって、カード会社選びで悩まれている人は参考にしてください。
韓国はもちろん、海外旅行を想定してVISAカードを作るなら、海外旅行保険が付帯していて、保険内容やサポートが充実しているものを選ぶと良いでしょう。韓国旅行にも安心な、海外旅行保険が付くおすすめのVISAカードは、以下の3つです。
年会費 | ポイント還元率 | 発行期間 | 海外旅行保険 | |
---|---|---|---|---|
エポスカード | 無料 | 0.5% | 最短当日~7日 | 自動付帯 |
楽天ゴールドカード | 2,200円 | 0.5% | 7日~10日 | 利用付帯 |
学生専用ライフカード | 無料 | 0.5% | 最短2営業日 | 自動付帯 |
エポスカードは、年会費なしで手厚い海外旅行保険が自動付帯されるほか、会員サイトからホテルや航空券などを割引価格で予約できます。楽天ゴールドカードは、国内空港ラウンジが年2回まで無料で利用でき、自己負担額3,000円で携行品損害の補償まで受けられて便利です。
学生特典が満載な学生専用ライフカードは、海外でのカード利用で、決済額の3.0%をキャッシュバックしてもらえます。
各カードは、それぞれほかの特典や、さまざまなメリットもあるので、気になった人はぜひチェックしてみてください。特典やメリットを比較して、自分に最適なVISAカードを選びましょう。
韓国を旅行するならクレジットカード以外の事前準備も忘れずに!
基本的に韓国でクレジットカードの利用はできますが、使えない場合も想定して、プリペイドカードや現金も用意しておきましょう。
また、韓国旅行ではインターネット環境の事前準備も大事です。韓国はフリーWi-Fiが充実していますが、どこでも使えるわけではありません。
ポケットWi-Fiは、必須アイテムとして用意しておきましょう。
韓国でのレート換算やクレジットカードのトラブル、タクシーアプリや出前アプリの使い方で困った時などに備えて、ネット環境は必須!
ポケットWi-Fiがあれば、快適な通信環境がいつでもどこでも整っているので、情報収集からトラブル解決方法まですべて検索できます。
「海外WiFiレンタルショップ」では、韓国でも使えるポケットWi-Fiを用意しています。
電源を入れたときだけの課金でお得に使えるので、ぜひ韓国旅行の際には、クレジットカードと合わせてポケットWi-Fiも準備しておきましょう。
韓国でのVISAカード使用に関するQ&A
-
Q韓国でVISAカードは使えますか?
A基本的に問題なく使用できますが、機械が不具合を起こしていて使えないことが稀にあります。
-
Q韓国でVISAカードが使えないのはどのようなケースですか?
A小規模のお店や露店などでは使えないケースが多いです。
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Q韓国旅行でクレジットカード以外に用意しておくべきものはありますか?
A現地通貨や現地のプリペイドカード(WOWPASS)、また、困ったときの調べ物用に通信デバイスと通信環境を用意しておくと良いでしょう。
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